
生命保険には加入人数によって、「単生保険」と「団体加入(団体扱い)」、「連生加入」があります。生命保険を契約する際に行う告知義務・医師による健康診断は何のために必要となるのでしょう。契約の申し込みをしたら絶対に保険に加入できるのでしょうか。
生命保険を契約する際には、保険会社の名称は知っていても、その会社が「相互会社」なのか「株式会社」なのか。実際に生命保険の契約内容が著しく変わることがないので、気に掛ける人は少ないと思います。「相互会社」は非営利法人ですので、保険契約者が「社員」という立場になります。それでは勤めている人はとなると「従業員」、「営業員」ということになるのです。保険契約者である社員からの保険金を元に会社として運営されているため、利益が生じた場合には「社員(契約者)」に還元されることとなります。その社員から選出された代表(総代)によって「社員総代会」が開かれ、取締役の選出など重要事項等が決定されます。一方株式会社は、利潤を目的とした営利法人なので、株主と保険契約者は異なることになります。保険会社の株主は「株主総会」で、会社の利益を上げることによる自己利益を期待しますので、会社の取締役など選出する重要事項の決定権を持ち、利益も株主へ配当されるようになります。相互会社は、社員(契約者)からの保険金で運営されているため、外部からの資金調達ができません。経営基盤を強化するために、外部資金調達が可能な株式会社へ変更する保険会社が増えています。相互保険会社から株式会社へ変更する際には「社員総会」での承認と公的手続きが必要となります。株式会社になることにより、株式の割り当てをそれまでの相互保険の社員(契約者)に対してする必要があります。
一昔前まで、銀行などの金融機関や保険会社はつぶれないと思われていましたが、実際には銀行や保険会社が破綻する事態が現実に起こっています。銀行の預金は、国で一人1,000万円まで保証してくれます。保険会社が破綻した場合には、いくつかの方法で破綻処理が行われます。まず、救済保険会社が現れた場合は、救済保険会社に保険契約を移転、破綻した保険会社との合併、株式取得などによって、保険契約が継続されます。保険会社には、生命保険契約者保護機構への加入義務があり、この機構によって契約者保護が行われます。救済保険会社が現れない場合は、この生命保険契約者保護機構によって設立される継承保険会社や保護機構自体が引き受けるとことより、保険契約を継続することができます。保険会社の破綻によっても救済保険会社や生命保険契約者保護機構によって保険契約は保護されますが、責任準備金(将来契約者に支払う保険金や満期返戻金のために、保険会社が積み立てて・運用などを行い準備するお金)が削減されるため受け取れるはずの保険料が減額されることがあります。また救済保険会社に保険契約を移転する場合、生命保険契約者保護機構からの資金援助等により一部は補償されますが、契約時の予定利率引き下げや保険料の変更など契約条件の変更が行われることがあります。特に契約をいつしたかによってその減額幅も大きく違いがでます。契約時の予定利率が高く、長期間かけている貯蓄性の高い保険商品に関しては、満期時に支払われる保険金が大幅に減額されるようです。死亡保険や医療保険などのように保険料が掛け捨てとなる保障性が高い保険については、保険金の減額幅は少なくなります。日本では過去の保険会社破綻から、最近では保険会社に対し金融庁から資産内容には厳しい基準指導が行われていますので、前触れもなく急に保険会社が破綻という心配は少なくなったといえます。
もし契約している保険会社が破綻した場合、私たちにとって、「自分のため」、「家族のため」、「将来のため」の保障が無くなるまたは減るということになります。破綻の可能性がない保険会社とはどのような会社なのでしょうか。世界には保険会社(保険会社以外の会社も行われる)に「格付」をする「格付会社」というものが存在します。さまざまな専門的な調査や情報から分析・割り出したデータを元に、保険会社にランクをつける会社となります。その格付の参考となるものが、「保険会社に保険金・給付金を契約どおりに支払う能力がどれほどあるか」つまり保険会社が財務力をどれだけ有するかによって格付けが決まるのです。格付けをあらわす方法にはAからDまでの英字が使われることが多いようです。評価はAが一番高く、B→C(D表記がある格付会社もあり)になるほど低くなります。またAがAAAといったように同じ英字でもその数が多いほど高い評価となります。つまり生命保険を選ぶ際には、保険内容だけではなく、保険会社の財務力を参考にすることによって、破綻というリスクを避けることができるということになります。
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